死亡診断書は何枚コピーすべきか:死亡届の出し方と提出前の注意点
死亡診断書は何枚コピーすべきか:死亡届の出し方と提出前の注意点
病院で親が亡くなった。医師から「死亡診断書」を渡された。次に何をするのか。多くの遺族がここで初めて「この書類をどう扱えばいいのか」という問題に直面する。
結論から言う。死亡届を役所に提出する前に、死亡診断書のコピーを最低10部取っておくこと。これをしなかった場合、その後の手続きで何度もつまずくことになる。
死亡診断書と死体検案書の違い
日本では、亡くなり方によって発行される書類が異なる。
死亡診断書:医師が管理する医療機関(病院・診療所)で死亡した場合、または治療中の医師が死亡を確認できた場合に交付される。費用は病院によって異なるが、3,000〜10,000円程度が相場。
死体検案書:自宅での孤独死、事故死、急死など、医師の管理下にない状況での死亡に際して、警察嘱託医や監察医が解剖・検視を行った後に発行される書類。費用は30,000〜100,000円と高額になることが多い。解剖の結果が出るまで数日から数週間かかる場合もある。
どちらも死亡届と一体の用紙(A3横型の書類)になっている。左半分が「死亡届(遺族が記入)」、右半分が「死亡診断書または死体検案書(医師が記入)」という構成だ。
なぜ10部以上コピーが必要なのか
役所の戸籍窓口に死亡届を提出すると、書類全体が役所に取り込まれ、原本は手元に戻ってこない。
しかし、死亡診断書の内容(死亡日時・死因)は、その後以下のさまざまな場面で要求される。
- 生命保険・損害保険の死亡保険金請求
- 企業の団体生命保険・共済への請求
- 相続税申告書への添付資料
- 銀行への口座解約手続き(要求してくる機関もある)
- 年金受給停止手続き
コピーが1〜2枚では足りなくなる場合が多い。再発行するには発行元(病院または警察)に依頼し直す必要があり、病院によっては数週間かかることもある。それよりも最初から10部以上コピーして手元に持っておくほうがはるかに効率的だ。コンビニのコピー機で1枚10〜30円なのでコストはほぼかからない。
死亡届の出し方:提出期限と提出先
提出期限
死亡を知った日から7日以内(国外で死亡した場合は3ヶ月以内)。戸籍法第86条で定められており、期限を過ぎると5万円以下の過料が科される。
提出先
以下のいずれかの市区町村役場。
- 故人の本籍地
- 故人の死亡地
- 届出人(遺族)の住所地
通常は葬儀社が代行して提出してくれる。ただし書類に不備があった場合は日中の窓口に再出頭が必要なため、提出前に記入内容を確認しておくことが大切だ。
休日・夜間の場合
多くの市区町村役場には24時間対応の宿直窓口がある。深夜や休日でも死亡届を受け付けてくれる。葬儀の日程を決める前に死亡届を受理してもらい、火葬許可証を入手する必要があるためだ。
火葬許可証との関係
死亡届が受理されると同時に「火葬許可証」が交付される。これがなければ法律上、火葬場での火葬を行うことができない。逆に言えば、死亡届を提出しなければ葬儀・火葬の日程が一切確定できない。
無料ダウンロード
Japan — Estate Settlement Checklistを入手
この記事の内容を印刷可能なチェックリストに — 行動プランとリファレンスガイド付きで、今日からすぐに使えます。
死亡届の記入方法と注意点
死亡届(左半分)に遺族が記入する主な項目は以下の通り。
- 故人の氏名・生年月日・性別・本籍地
- 死亡した日時と場所
- 故人の世帯の主な仕事(農業・会社員・無職など)
- 届出人の氏名・住所・続柄・印鑑
記入上の主な注意点:
続柄の記載:「長男」「配偶者」「長女」など正確に記入する。「息子」「娘」は不可。
住所と本籍地の確認:本籍地は住所とは異なる場合が多い。故人の戸籍謄本または運転免許証(裏面に記載されていることもある)で確認する。
訂正は二重線と実印:書き間違いは二重線を引いて正しい内容を記入し、届出人の実印で訂正印を押す。修正テープや修正液は使用不可。
役所で死亡届提出後にやること
死亡届が受理されると、以下の処理が行われる。
- 火葬許可証の交付(その場で発行)
- 住民票の除票(数日〜1週間程度で反映)
- 戸籍への記載(本籍地役場が処理。1〜2週間程度)
戸籍の処理が完了すると、「除籍謄本(死亡が記載された戸籍)」が取得できるようになる。これは銀行口座の解約・相続登記・相続税申告など、その後のほぼすべての相続手続きで必要になる証明書だ。除籍謄本の手数料は1通750円。
まとめ:提出前にやること3点
- コピーを10部以上取る。提出後に原本は戻らない
- 記入内容を確認する。特に本籍地と続柄
- 葬儀社と連絡を取り合う。代行提出するか自分でするか確認
死亡診断書と死亡届は相続手続きの最初の一歩であり、ここでのミスが後工程に影響する。コピーを十分な枚数取っておくだけで、その後の手続きがかなりスムーズになる。
相続手続き全体の流れ、戸籍の収集方法、金融機関対応の手順まで一括でカバーした相続手続きガイド — 日本の遺産整理では、窓口で確実に一発通過するための書類チェックリストと対応スクリプトを収録している。
Japan — Estate Settlement Checklistを無料で受け取る
Japan — Estate Settlement Checklistをダウンロード — チェックリスト・テンプレート・行動プランを収録した印刷可能なガイドで、今日からすぐに使えます。