死亡届の書き方・提出先・期限:7日以内に動かないと過料になる
死亡届の書き方・提出先・期限:7日以内に動かないと過料になる
家族が亡くなった直後、遺族が最初に直面する行政手続きが「死亡届」の提出だ。この手続きを完了させないと、火葬許可証が発行されず、火葬そのものができない。また、法定期限を過ぎると5万円以下の過料が科される可能性がある。亡くなったその日のうち、あるいは翌日中には動き始める必要がある。
死亡届の法定期限
戸籍法第86条に基づき、死亡届の提出期限は死亡の事実を知った日を含めて7日以内だ。国外で死亡した場合のみ3ヶ月以内と異なる。
「死亡を知った日」とは、必ずしも実際の死亡日ではない。連絡を受けた日や遺体を発見した日が起算点になる場合もある。
7日を過ぎて正当な理由なく提出が遅延した場合、戸籍法の規定により5万円以下の過料が科される。この過料は行政罰(刑事罰ではない)であり、前科はつかないが、裁判所手続きを通じて金銭的負担が発生する。
死亡診断書と死体検案書の違い
死亡届と一体になったA3判の用紙の「右半分」は医師が記入する証明書だ。この証明書には2種類ある。
死亡診断書:担当医が診療していた病気で患者が死亡した場合に発行される。病院での死亡が典型例。費用は3,000円〜5,000円程度(病院の規定による)。
死体検案書:自宅での突然死、事故死、孤独死など、医師が診療の継続中でない状態での死亡の場合に発行される。警察が介入し、検視・検案の手続きが行われる。
死体検案書にかかる費用
死体検案書が必要なケースでは、以下の費用が遺族の自己負担となる。
| 費用項目 | 目安 |
|---|---|
| 医師の検案料 | 20,000円〜50,000円 |
| 死体検案書発行手数料 | 5,000円〜10,000円 |
| 遺体搬送費 | 20,000円〜50,000円 |
| 遺体安置費(1日あたり) | 5,000円〜10,000円 |
警察が介入する案件では、検視自体に費用はかからないが、検案・搬送・安置費用の合計が5万円〜10万円程度に達するのが一般的な相場だ。これらは最終的な葬儀費用と合算して精算されることが多い。
死亡届の書き方
死亡届(用紙の左半分)に記入する主な項目は以下の通り。
| 記入欄 | 内容 |
|---|---|
| 死亡者の氏名 | 戸籍に登録された正確な漢字で記入 |
| 死亡日時 | 死亡診断書(検案書)に記載された日時を転記 |
| 死亡場所 | 実際に死亡した場所(病院名・住所など) |
| 本籍・筆頭者 | 被相続人の戸籍謄本で確認 |
| 住所 | 住民票に登録されている住所 |
| 届出人の氏名・住所 | 届出人本人の署名と押印(シャチハタ不可) |
| 届出人の資格 | 同居の親族・その他の親族・同居者など |
届出人になれる人:同居の親族、その他の親族、同居者、家主・地主、後見人など。現実的には喪主(長男・長女など)が届出人になることが多い。
よくある記入ミス
- 印鑑のつき忘れ:届出人欄に押印がないと受理されない
- 死亡日時の転記ミス:証明書と届出書の日時が一致していないと差し戻される
- 本籍の不記入:戸籍謄本で正確な本籍地を確認しておく必要がある
記入後、役所に提出する前に必ずコピーを複数枚取っておくこと。役所は原本を受理した後に返してくれないため、後続の手続き(銀行、保険、年金など)で証明書が必要になる場面に備えて手元に控えを残しておく必要がある。
無料ダウンロード
Japan — Funeral Planning Checklistを入手
この記事の内容を印刷可能なチェックリストに — 行動プランとリファレンスガイド付きで、今日からすぐに使えます。
死亡届の提出先
死亡届は以下のいずれかの市区町村役場に提出できる。
- 被相続人の死亡地の市区町村役場
- 被相続人の本籍地の市区町村役場
- 届出人(喪主など)の所在地の市区町村役場
実務上は病院や自宅に近い役所(多くの場合、死亡地の役所)に持参することが多い。葬儀社が代わりに提出してくれるケースもあるが、書類の記入と確認は遺族が行う必要がある。
夜間・休日の受付
ほぼすべての市区町村では、夜間・土日・祝日でも宿直室や警備室での時間外受付を行っている。ただし、時間外受付では書類の「仮預かり」のみとなり、正式な審査・受理は翌開庁日に行われる。
これに伴うリスクが2点ある。
リスク1:不備の発見が翌開庁日になる 記入ミスや押印漏れがあった場合、翌朝以降に役所から連絡が来て再提出を求められる。葬儀のスケジュールがタイトな場合は注意が必要だ。
リスク2:火葬許可証の即日発行ができない場合がある 深夜帯の提出では火葬許可証の発行が翌開庁日になる自治体もある。金曜の深夜に提出して週末に火葬を予定している場合、火葬許可証が間に合わないケースがある。この場合、遺体の安置が延び、安置費用とドライアイス代が追加で発生する。
火葬許可証の取得
死亡届を提出する際に「火葬許可申請書」も同時に提出することで、火葬許可証が即日交付される。墓地、埋葬等に関する法律第5条に基づき、この許可証がなければ火葬を行うことは一切認められない。
火葬後、火葬場管理事務所は火葬許可証に「火葬した」旨を記載して返却する。この書類は「埋葬許可証」として機能し、納骨の際に墓地管理者に提出することになる。紛失すると再発行の手続きが複雑になるため、厳重に保管する。
死亡届提出後の相続手続きの全体像については、こちらのガイドで確認できる。
Japan — Funeral Planning Checklistを無料で受け取る
Japan — Funeral Planning Checklistをダウンロード — チェックリスト・テンプレート・行動プランを収録した印刷可能なガイドで、今日からすぐに使えます。