生命保険の死亡保険金請求に必要な書類と手続きの流れ:2〜3年の請求期限に注意
生命保険の死亡保険金請求に必要な書類と手続きの流れ:2〜3年の請求期限に注意
家族が亡くなった後の混乱の中で、生命保険の請求手続きを忘れたまま消滅時効を迎えてしまうケースがある。死亡保険金は指定受取人が請求しなければ自動的に支払われない。また、複数の保険に加入していた場合、その存在自体を遺族が把握していないことも多い。保険金請求の手順と期限を早い段階で確認しておく必要がある。
まず保険証券の存在を確認する
死亡後すぐに確認すべきことの一つが、故人が加入していた生命保険の特定だ。
保険を探す方法:
- 自宅の書類保管場所から保険証券を探す
- 銀行口座の引き落とし履歴から「保険料」と思われる定期的な支払いを探す
- 郵便物(保険会社からの継続案内や更新通知など)を確認する
- 故人のスマートフォンのメールで「保険」「証券」「契約確認」で検索する
- 生命保険協会の「生命保険契約照会制度」を利用する(有料:3,000円、申請後7営業日程度で結果通知)
生命保険契約照会制度は、2021年から死亡後に相続人が契約の存否を一括照会できる制度だ。保険会社が複数にまたがる場合でも、一括で確認できる。
死亡保険金の請求期限
生命保険の死亡保険金の請求権には消滅時効がある。保険会社や約款によって異なるが、多くの場合3年(一部の保険は2年)だ。この期限を過ぎると請求権が消滅し、保険金を受け取れなくなる。
「いつか請求しよう」と後回しにしていると、時効を迎えるリスクがある。死亡後なるべく早い段階(可能なら葬儀後1〜2週間以内)に、保険会社への第一報を入れることを勧める。
死亡保険金の請求手続きの流れ
ステップ1:保険会社へ連絡する
保険証券に記載されているコールセンターまたは担当代理店に電話で死亡の旨を伝える。「死亡保険金の請求手続きを行いたい」と伝えると、必要書類の一覧と請求書類が郵送されてくる。
ステップ2:必要書類を準備する
保険会社・保険の種類によって必要書類は異なるが、一般的に以下が求められる。
| 書類 | 取得先 | 備考 |
|---|---|---|
| 保険会社所定の死亡保険金請求書 | 保険会社から送付 | 指定受取人が署名・捺印 |
| 被保険者(故人)の死亡診断書または死体検案書(原本またはコピー) | 担当医・医療機関 | 保険会社によってコピー可または原本必須 |
| 被保険者の戸籍謄本(死亡の記載があるもの) | 本籍地の市区町村役場 | |
| 受取人の戸籍謄本 | 受取人の本籍地役所 | |
| 受取人の印鑑証明書 | 受取人の住所地役所 | |
| 受取人の振込先口座情報 | 通帳のコピーなど |
死亡の原因が不慮の事故・災害の場合(災害死亡特約を請求する場合)は、事故証明書や警察の記録なども必要になる。
ステップ3:書類を保険会社へ送付する
必要書類がすべて揃ったら、保険会社に郵送または窓口へ持参する。
ステップ4:審査・入金
書類の受付から通常5〜10営業日以内に指定口座に保険金が振り込まれる。書類に不備がある場合は差し戻されるため、送付前に不足がないか確認する。
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指定受取人以外が受け取る場合
死亡保険金には「指定受取人」が設定されているのが一般的だ。指定受取人が先に死亡していてその変更手続きが完了していない場合、または指定受取人が「法定相続人」と包括的に指定されている場合は、相続人全員が共同で請求するか、各相続人の相続分に応じて個別に請求する手続きが必要になる。
保険会社に「受取人が先に亡くなっている」旨を伝えると、手続き方法を案内してもらえる。
税務上の扱い
指定受取人が受け取る死亡保険金(みなし相続財産):
相続税の課税対象となるが、「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠がある。法定相続人が3人なら1,500万円まで非課税だ。
指定受取人がいない・または保険金が相続人全員で分割される場合:
相続財産として課税される。
死亡保険金が遺産分割の対象になるかどうか:
原則として、指定受取人への死亡保険金は遺産分割協議の対象外だ。受取人固有の財産として扱われる。ただし、特定の受取人だけが保険金で利益を受けることが著しく不公平と認められる場合は、特別受益として主張される可能性がある。
死亡保険金を受け取った後の相続税の申告については、こちらのガイドで詳しく確認できる。
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